試験官として感じた、音大生がGoethe試験でつまずくポイント

ドイツ語学習方法

音楽大学生とGoethe試験

Goethe試験の受験者の中でも、多くを占めるのが、私の教室でもよく見られる ドイツ留学を目指す音楽大学の学生さん です。

大学に入学して第二外国語としてドイツ語を選択したものの、なかなか身につかないまま時間が過ぎてしまう。

その後、ドイツ留学を目指して専科の練習に励むようになりますが、ドイツ語の認証試験が必要であることに後から気づく ケースも少なくありません。

慌てて試験対策を始めたものの、準備が間に合わず苦労してしまう……。

実際には、このようなパターンの学生さんが多いのではないでしょうか。

私はこれまで Goethe-Institut の試験官として試験に関わる機会がありましたが、受験者の中にはこのような背景を持つ音楽大学生が多いと感じました。

演奏の練習に多くの時間を費やしながら、同時にドイツ語試験の準備を進めるのは決して簡単ではありません。

しかし、試験のポイントを理解し、適切な対策を行えば、限られた時間でも合格を目指すことは十分可能です。

試験官として感じた、よくある課題

試験官として受験者を見ていて特に感じるのは、Schreiben(書く)と Sprechen(話す)で苦労する受験者が多いということです。

ドイツ語学習では、文法問題を解いたり文章を読んだりするなど、いわゆる インプット中心の学習になりがちです。

インプットは比較的取り組みやすく、授業の中でも自然に行われることが多いものです。

しかし、Goethe試験では 実際に自分の言葉で書いたり話したりする力=アウトプット が強く求められます。

このアウトプットは、意識して練習しないとなかなか身につきません。

特に Schreiben では、

  • 文章の構成
  • 接続詞の使い方
  • 文法の正確さ

などが評価されます。

また Sprechen では、

  • 相手の質問を理解し自然な形で反応する力
  • 自分の意見を簡単な文で伝える力
  • 会話を続けようとする姿勢

なども重要なポイントになります。

文法や単語の知識があっても、実際に使う練習をしていないと得点につながりにくいのがこの試験の特徴です。

早めの準備が大切

音楽大学の学生にとって、演奏の練習が最優先になるのは当然のことです。

そのため、ドイツ語の準備はどうしても後回しになりがちです。

しかし、Goethe試験は 短期間の詰め込みだけでは対策が難しい試験でもあります。

留学を考えている場合は、できれば早い段階から

  • 書く練習
  • 話す練習
  • 試験形式に慣れること

を少しずつ進めていくことが大切です。

短期間で何十時間もかけて難しい曲を仕上げたとしても、少し時間を置いてから弾いたときの方が、まるで味が染みてなじんだ料理のように、演奏がよくなっていることがありますよね。

ドイツ語も、詰め込んで覚えた単語はすぐに抜けます。

それよりも、何度も目にして自然に染み込んだ単語の方が、確実に使えるようになります。

まとめ

Goethe試験では、単にドイツ語を「知っている」だけでなく、実際に使う力が求められます。

特に Schreiben や Sprechen といったアウトプットの練習は、意識的に取り組むことが大切です。

ドイツ留学を目指している方は、専科の練習と並行して、できるだけ早い段階からドイツ語の準備も進めておくことをおすすめします。

次の記事では、Goethe試験の Schreiben(書く試験)でよく見られるポイントについて、試験官の視点からもう少し詳しく紹介したいと思います。

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